アイドルって物語だ-乃木坂46の美しい物語-
アイドルって物語だ。
売れるアイドルには物語がある。
そして乃木坂46の物語は美しい。
いきなりなんだ、と思うかもしれません。
しかし私は確信しています。
アイドルには物語が必要だ。
アイドルが売れるには物語の法則-「共有」「蓄積「放出」が必要だ。
物語って?
物語、というのはアイドルを構成する要素、これまでの人生です。
エピソードとも言い換えられます。
サラリーマンでも学生でも生きてきた人生があるように、アイドルもアイドルになるまでの人生、売れるまでの人生があります。
アイドルが売れるには
物語の法則
「共有」「蓄積」「放出」
が必要です。
私は10年、アイドルヲタクをやってきました。
売れずに散っていったアイドル、売れて日本を代表する存在になったアイドルを合計で1,000人くらい見てきました。
その違いを考えてきました。
それは物語があるかないか、でした。
「共有」「蓄積」「放出」って?
「共有」
作り出す、と言ってもいいです。
物語は元からあるものでも作り出したものでも構いません。
路上ライブで3人しか観客がいなかったとか、チケット手売りしたとか、ライブ中倒れたとか。
ファンと共有できる層の厚い物語がいいです。
「蓄積」
層の厚い物語をどれだけ蓄積できるか。
上記の観客が少ない、というのは音楽活動する人なら誰でも経験することです。
それ以上の濃い物語が必要です。
「放出」
物語をファン以外にも語る。
ソーシャルメディアがこれだけある時代なので気付いてもらうのは至難の業です。
AKB48が徹底したパッケージ化で成功した様に、パッケージ化して固めて放出する。
乃木坂46白石麻衣の物語
「AKB48の5年の成功を5ヶ月で超える」を目標に2012年にデビュー。
AKB48を超える、という形ではなく、違う物語を作り出すことで大ブレイクしています。
私は乃木坂46がこれほどブレイクしたのも物語の法則がしっかりできていたこと。
そして、法則+aがあるからだと思ってます。
フロントメンバー、白石麻衣にもこの物語の法則が当てはまります。
白石麻衣は乃木坂46だけでなくファッション誌「Ray」のモデルも務めています
男性からも女性からも憧れの存在。
しかし白石麻衣は、乃木坂46の5年間を凝縮したドキュメンタリー映画「悲しみの忘れ方」でいじめ体験を告白しています。(この映画で乃木坂ファンになりました。号泣)
学生時代、引き籠っていた時期があった。
ファンと過去という物語を共有し、ライブで力を付けていくことで物語を蓄積し、映画というパッケージで物語を放出する。
+aって?
乃木坂46のように暗い過去を抱えていたアイドルは山ほどいます。
ファンと物語を共有し、路上から武道館まで上り詰めたアイドルもいます。
しかし、見ていて感じること。
悲惨、美しくない。
ひたむきに頑張るのはいいんだけど、可愛くない、美しくない。
そこらへんの女の子と変わりない。
乃木坂46もAKB48公式ライバルという大きすぎる看板を背負い、地元を捨てズタボロになりながら5年を駆け抜けた。
満身創痍でもファンの願いを叶える。
しかしここぞという場面で日本アイドル史上最高の美しさを見せつける。
物語を作り出し、それでも美しくある。
だから、乃木坂46はここまでブレイクした、そう考えます。