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生田絵梨花 1st写真集「転調」レビュー

                                                  

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  この20年間でリリースされた写真集のなかで最高の出来。No.1の仕上がり。そう言い切れる、素晴らしい作品。

 なぜそう言い切れるのか、生田絵梨花自身の素晴らしさと時間を取り戻していく、この2つに焦点を当てて書いてみます。

 本作は生田絵梨花が5歳まで過ごしたドイツ、デュッセルドルフを舞台に撮影された5日間の記録であり。日本とは空気感も陽の差し方も異なる、異国の地での生田絵梨花の5日間です。

 

 本作を見ていて、思うこと。

 それは生田絵梨花自身の素晴らしさ、それ以上の写真1枚1枚の構図の完璧さ、美しさを感じます。なぜここまで美しさを感じるのか。それは懐かしさと物語性にあるのではないかということです。

  生田絵梨花自身に5歳まで住んでいた記憶は無いそうです。巻末のインタビューでも「ドイツは外国だって意識は変わらない」と言っているように「異国の地 ドイツ」という意味合いが強い。

  だけれども、本作は単なる「ロケ地ドイツ巡り」ではない、「記憶を取り戻していく旅」です。ピアノ、声楽、バラエティでの才能を発揮する、「天才 生田絵梨花」になる前の生田絵梨花の記憶を取り戻して行く旅なのです。

  そして物語性。本作では街中を行きかう人々がよく写されています。

 ファンからしたら「生ちゃん本人を見たいよ!」となるところ。だけどこの街中の人というのが重要なのです。写真集というのは物語です。アイドルの生き様であったり、コンセプト写真集であれば役を演じた過程であったり、その物語が写真に現れます。行き交う人の分だけ物語はあり写真集に厚みをもたらします。

 

 

 この20年で最高の作品、それが生田絵梨花「転調」